オオ、ジュニア!

~ありふれた少女の非凡な一日~

野生のヒトコブラクダは絶滅しました。

 台風の行方に思いを馳せたり駱駝について調べたりしていたら、いつの間にか季節が変わっていた。要するにのんべんだらりと過ごしてしまっている。概ね退屈。足元で鳴る枯れ葉の擦れる音もなんだか耳障り。北の地はもう寒い。

 先日、友人とビールを飲みに行った際に"Fernweh(フェルンヴェー)"という言葉を教えてもらった。ドイツ語でホームシックと反対の意味で”どこかに行きたい病”という意味らしい。僕はどこに行きたいのだろうか。「ここではないどこかに行きたい」とは常々思っているけれど、昔抱いていた冒険心とは少し違う気がする。何が違うのだろうか。何が変わってしまったのだろうか。

 「変わらないね」と言われる度に少しだけ困った気持ちになる。変わった自覚は無いけれど、変わらず同じである自覚の方がもっと無い。寒くなる度にコンビニの肉まんが小さくなっている気がするし、感動することも随分減ってしまった。写真も撮れなくなってしまったし、文章もめっきり書けなくなっている。ぼやぼやしていたらズレに置いて行かれそうだ。生活に変化を。