オオ、ジュニア!

~ありふれた少女の非凡な一日~

どこまでも丁寧に

 前回のエントリの通り革細工を始めたのだけれど、手抜きのを一つ、拘ったものを一つ作り終えたのでとりあえずの感想を書こうかなと思います。

 

 なんとなく敷居が高いと感じていた革細工。しかし、いざやってみると「丁寧さ」だけが必要で、本やネットの知識と道具さえあれば特別な技術は微塵も必要としなかった。習熟する必要なんて、無い。(デザインの際はある程度の美的センスは必要かもしれないけれど、何を良しとするかは人それぞれ色々で基準が無いので除外する)

 僕は特別器用でも、繊細な手先を持っているわけではない。完成品だけ見ればそう感じるかもしれないけれど、見えないところで泥臭く試行錯誤をしているだけで、才能は全くの平凡だ。そんな僕でも難なく出来てしまったのだから、至極簡単にはずだ――「ただ作る」という点に限っては。

 ステッチを入れる・コバの処理・床磨きなどなど、細部にまで気を配るとキリが無い程にやることが増える。これは食べられる料理を作るのは簡単だけれど、美味しい料理を作るのは難しいのと似ている。革細工も料理も、丁寧に作らなければ良い物を作ることは難しい。そして、些細な手間(例えば料理でいうと、ニンニクの芯の部分を取り除くような)を省かないことが丁寧さの秘訣だと感じた。

 始める前の僕と今の僕で大きく違っている点がひとつだけある。それは慣れによって「丁寧さ」を補強する気配りが出来るようになったこと。ただそれだけ。でもそれだけで完成品の質が見違えて変わるから面白い。

 

 革細工は凝り性な人ほど楽しい遊びなので、気になる方は是非はじめましょう。

 それではまた。